【Celebration】メドゥーサの真実 by Latte
6/19のセレブレーションのテーマ「女神」ですが、レッスンを通して様々な女神が月ごとにシェアされていきます。
今月のあるNourahクラスのレッスンではメドゥーサについて学びました。手や腕を使った蛇の動きがとてもセンシュアルで、それとともに全身を蛇のように動かしていく所作がとても心地よく踊れました。
メドゥーサを踊るつもりはなかったものの、彼女のことをもう少し知りたくなって調べてみると、神話の中で女性の歴史が覆されてきた背景を知ることになり、ちょっぴり切ない気持ちになりました。
メドゥーサと言えばゴルゴン三姉妹の1人。
髪の毛が蛇の恐ろしい魔物として知られてますが、もともとは大地の母神であるガイアの孫にあたる美しい少女神でした。
ギリシャ神話での彼女の有名なお話は、海の神ポセイドンと恋に落ち、そのことで神々に反感を持たれ、ゼウスの娘アテナの神殿をけがした行為をしたということでアテナに呪いをかけられたなどと描かれています(ほかにもメドゥーサが美しい髪を自慢したのがアテナの気に障ったという逸話もあったり、時代背景によって2~3の逸話が存在しています)。
いずれにせよ、アテナの怒りにふれたことで美しかったメドゥーサの髪はすべて無数の毒ヘビに変わり、目は宝石のように光り輝き、その恐ろしさのあまりみたものすべてを石のように硬直させてしまうという魔物にさせられたメドゥーサ。その後、アテナの手引きによってペルセウスに首を斬られて殺され、そのメドゥーサの首はアテナに献上されます。
ですが・・・
このギリシャ神話が浸透する以前は、メドゥーサはポセイドンの妻神としても信仰されていました。ここでさらに面白いのが実はメドゥーサはアテナをも含んだ女神であり、メドゥーサはアテナの「死と再生」を司る一面だったのです。
もうビックリ!
これがギリシャ神話の中であたかも2人別々の女神であったかのように描かれながら引き離され、メドゥーサは悪い女神にされた果てに殺されてしまい、しだいに二元論的な世界になっていったのです。
女性の自然に繋がるワイルドな力はコントロールされるようになりました。
メドゥーサの語源は女王であり、ギリシャ以前に地中海を支配していた古代ぺラスゴイ人の女性たちに信仰されていた蛇の神でもあり、女性の英知の象徴であったとされています。
古来より蛇は死と再生・知識・自然界の偉大な力を現わしていました。実際トルコにはメデューサのための神殿が今も残されています。蛇の帽子をかぶり、蛇を持ったメデューサの巫女や神官の土偶も出土されています。
蛇は脱皮することで古代より「死と再生」のシンボルだったのです。
本来、女性というのは自然の中に深くコネクトして生命力を高めることにたけています。より内的なエンパワメントのシンボルとされていた古来の歴史を知り、メドゥーサを踊ることでフェミニンなワイルドさを思い出す・・・自分がその女神を踊る踊らないということは関係なく、それぞれの女神にコネクトする面白さはココです。 こういった背景を知ると、どんな衣装にしよう、どんな曲にしようなんてイマジネーションがドンドンふくらんで楽しいものです。
・・・なので私は、レッスンの中で様々な女神たちを知るのが面白くて、相変わらず自分の踊る女神が決まってませんがw、来週までにはここで何かをシェアできるように決めたいと思います♡
Latte
更新日:2016.06.01 Wednesday