Reading Circle vol.6 レポート
梅雨の晴れ間の真夏のような昼下がり、第6回目の「Grandmother’s Secrets」Reading Circleが行われました。
第2部に入ってからは、世界最古の踊り・ベリーダンスが、世界史になかでどのように変遷していったかを、少しずつ丁寧に学んでいます。数十年ぶり?に高校生向けの世界史の年表や地図帳を引っ張りだしたところ、「懐かしい!」「これ勉強したね!」といった歓声が。
ノーラさんの女神についてのレッスンで紹介された、「ヴィレンドルフの女性裸像(ヴィーナス)」の写真が、世界史の本の片隅にちょこんと載っていてびっくり。これは、旧石器時代(紀元前400万年前〜1万年前)に、子孫繁栄や豊漁を祈願して作られたとされる、高さ11cmのふくよかな愛らしい姿の石像です。ベリーダンスを知るまで深く気に留めなかった女神像に、こうして新たな気持ちで再び出会えたことに、感謝の気持ちでいっぱいになりました。
今回はかなり内容が難しかったので、皆でじっくりと読み解き、お互いが今まで見聞きしたことをシェアしながら進めました。
有史以前の紀元前45000年から紀元前8000年頃に、月の満ち欠けに基づく太陰暦が使われ、それに合わせた暮らしや儀式が営なまれていたこと、太陰暦では一日の始まりが夜だったため、夜に女性達が聖なる丘の上に集まり、儀式をしたこと・・・。そして、女性達がダンスによって自分を解放し、豊穣を祈り、大いなる宇宙と繋がったことなどが美しい文章で描写され、参加者皆で、その時代に思いを馳せながら、恍惚とした気分を味わいました。
そしてその後、紀元前3000年頃から徐々に太陽暦が太陰暦に取って代わり、夜や闇が忌まわしいものとされ、女性達のダンスも変質して行った様を学びました。「なぜ紀元前3000年前にそんなことが起きたの?」という疑問が沸き起こり、世界史年表を見てみると、それはまさに、「文字の発明」がされた時代だったことに気づきます。
古代エジプト文明を始めとする古代四大文明の中で、エジプト神聖文字やヒッタイト楔形文字などが生まれ、青銅器が使われ、都市国家が成立して行く時代。“力”や“組織”が支配的な社会で、女性の身体で知恵や文化を伝達するダンスが廃れていかざるをえなかった経緯が、理解出来た気がしました。
歴史を逆戻りさせることは出来ないけれど、ヴィレンドルフのヴィーナスに祈りを捧げた古代の女性達のように、大地と生命に感謝し、その精神を皆で分かち合い、未来へとつなげて行きたい・・・。そんな気持ちをシェアした会でした。
次回は7/24(日)14時からです。途中からでも十分楽しめますので、ぜひご参加下さい。
2016/06/26 後記 by Zelal
更新日:2016.07.10 Sunday