レポート ☆6周年企画☆アラブのミはなぜ低い?生演奏で様々なタクシームを踊る -常味裕司のマカーム講座- 11/9(土)開催
11/9(土)に開催致しました、
☆6周年企画☆アラブのミはなぜ低い?生演奏で様々なタクシームを踊る-常味裕司のマカーム講座-
参加頂きました皆さま、ありがとうございました。
“アラブのマカーム”というとても難しい内容を、講師の常味さんが分かりやすく、
また感覚として伝わるよう教えて頂きとても充実したワークショップとなりました。
近くで聴く生演奏はとても贅沢でした。
参加された方から素敵な感想を頂きました。
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参加者 N.Eさん
昨日、行ってきました〜。
音楽って芸術の中で苦手ジャンルに入るので、講座が始まってから理解できるか不安になったけど、行ってみてよかった!
マカーム自体やアラブの楽器すらまったく知らない状態の私にも分かるおもしろさ。 矛盾の多いマカームを論理的に、しかも感覚的に説明していただけたから、ピタッと把握できた。
最後の生演奏は、ハーネとテスリムの構成がよく分かって、人生そのものだな、人生もスパイラルな構造だもんね、と泣きそうになった。
人生の喜びさえも物哀しく表現する旋律は、アラブの文化的背景、宗教性、気候など知ると、より体感としてフィットしてくるのだろう。
歌舞伎に代表される邦楽の旋律とか、琉球の旋律とかを思いながら聴いていた。どこか似ている感覚。
もしかすると、人間って根本的に物哀しさを抱えているのかもしれないと思った。西洋音楽の普及で、感情が明確に均一に表現されるようになり、西洋音楽が全世界の共通言語になったのはいいけれど、民族的な濃淡や陰影は追いやられてしまったんだろうな。淡く美しい色彩の上から強い色のペンキを一面にべたっと塗ったみたいに。
「エキゾ音楽だー!」というとこから一歩抜けて、人生に寄り添う音楽なのだ、と理解できた。
ベリーダンスは、人生を踊ることなのね、と改めて。
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参加者 Zさん
待ちに待ったルハニでの常味さんのマカームワークショップ。参加者の皆さんの熱が伝わり、今まで聞いた常味さんの複数のマカームワークショップよりも、ずっと盛り上がったいいワークショップになったと思います。
西洋音楽にないアラブ音楽の微細な音階が醸し出す音は、時に相反する意味や感情をもたらしながら私たちの魂を揺さぶります。その秘密と魅力は何か、今日のワークショップではとても分かりやすく種明かしされていたと思います。
矛盾するもの、混沌としたもの、紆余曲折あり一筋縄でいかないもの…それがマカームの特徴であるとしたら、それは人生そのものでもあるのではないでしょうか。だから、無性にノスタルジーを掻き立てられたり、切ない気持ちや、生きてて良かったという気持ちにさせられるのかもしれません。
技術革新とデジタル化により音楽も思考も合理的で短絡的なものに陥っている今の時代、人生の意味を教えてくれるという、音楽の持つ力に気づかせてくれるいい機会でした。
今日のお話はアラブ音楽の入り口なので、ぜひ連続講座にしていただき、19世紀の古典や20世紀ゴールデンエラの名曲のマカーム研究や、著名な作曲者、歌手、奏者紹介など、歴史とダンスの実践を半々にして、系統立てて学べると良いと思います。
ノーラさん、いい機会を有難うございました!
後記 by Maanika
更新日:2019.11.18 Monday