後記【リーディング・サークル (読書会)vol.5】
★5/15(日)13:00-16:00【リーディング・サークル (読書会)vol.5】
「Grand Mother’s Secret(グランドマザーズ・シークレット)」
初夏を思わせる爽やかな風を感じながら、スタジオで美味しいお茶とお菓子を楽しみつつ、和やかに行われた第5回リーディングサークル。今回から、いよいよ第二部の「ベリーダンスの歴史」に入りました。
内容は、紀元前45000年という神話時代に遡り、Great Mother’s Earthと東西の女神たちの物語や、生命の担い手である女性を中心とした母権社会について、そして世界最古のダンスとされるベリーダンスが当時どのように踊られ、どんな社会的役割を果たしていたかというもの。さらに、ギリシャ・ローマ時代の都市国家の台頭と父権社会への移行に伴い、女性とダンスの社会的地位が徐々に失われ、ダンスの意味が変質して行く様を学びました。次回以降、キリスト教の伝播と中世、そして近現代へと、体系的に学んで行きます。
ベリーダンスの歴史を学ぶことはまさに、男性中心の視点で書かれて来た世界史を、女性の視点から捉え直す意義深い作業です。日本ではベリーダンスの歴史を解説した本格的な書籍はまだ存在しません。しかし欧米や中東では、ベリーダンスの歴史とフェミニズム心理学は学問的分野として確立されており、たくさんの研究者やダンス講師が、この世界最古のダンスが歴史に果たして来た役割を、女性の自立や環境破壊、文明の衝突など、現代社会が直面する様々な課題を解く鍵として、探求しています。
本来女性を解放し生命を謳歌するために、世界のあらゆる地域で脈々と踊り継がれて来たベリーダンス。しかしその歴史は、父権社会的価値観におけるエンタテイメントとのジレンマとの、数百年に及ぶ闘いの道のりでもありました。今私達が、都会のオアシスのようなこのスタジオで集い、神話時代の生命力に溢れた女性達のダンスを想像しながら、その美しくも厳しい歴史を学び、踊ることが出来るのは、まさに奇跡なのかもしれません。このダンスを絶やさずに繋いでくれた全ての女性達に感謝して、未来へと受け継いでゆきたいと思います。
ベリーダンスの歴史の変遷をより深く学ぶため、リーディングサークルでは、女神信仰や神話学の資料、世界史の年表や、海外の他の研究者の論文の抜粋などを適宜ご紹介し、参加者の人生もシェアしながら、じっくりと進めて行きます。ぜひベリーダンスという芸術をご一緒に学んで行きましょう。
2015.5.15 Zelal
今日のリーディングサークルもとっても学び多いものでとっても充実した1日でした!ベリーダンスは知れば知るほど奥深くて楽しいです♫世界での女性の歴史とかも知れてなるほどぉとなることばかりで。
私自身、現代っこの象徴のような、うすっぺらな自分だなぁと痛感。もっと自然やワイルドな感覚を呼び覚まして、忘れ去られた感覚を取り戻したいと思いまし た。昔の人の方が自然と共に生き、もっと感覚が研ぎ澄まされていたのだなぁと尊敬します。少しでも見習いたいものです。
今日は幸せいっぱいの1日でした♡
感謝。 2015.5.15 参加者からの感想
更新日:2016.05.17 Tuesday