Reading Circle vol.24 -読書会レポート-
💝Ruhani Bellydance Arts Reading Circle vol.24 on December 17, Sunday💝
今日は24回目のリーディングサークル。この集まりを始めてから、ちょうど2年の記念すべき日です。持ち寄ったクリスマス気分の可愛いお菓子と、ブルーベリーのお茶を頂き、寛ぎながら読み進めました。
今回のテーマはWalkingとWhirling(旋回)。この二つは私達の無意識の部分ととても深く関わり合っています。
まず旋回について。旋回は反時計回り、つまり左回りで行われます。なぜ左なのか?本では、天体の成り立ちや、神話の世界から語り起こされていきます。
「旋回が伝統的に左回りで行われる理由は、全ての天体は左回りに回転していると考えられているからです。旋回をすることで、貴女は天体に深く入り込むことが出来ます。左向きの動きはまた、貴女が大地と自分自身から離れる手助けとなります。旋回の真の目的である、神との一体化をするためです」
「ナイル地方で母権制がまだ優勢だった頃、女神イシスの左手は”養育”と”母なるもの”を象徴していました。デメテルは左手に王権の象徴である笏(しゃく)を持ちました。ニケ、つまり幸運の女神は常に左側に立っていました。母性文化では、女性の魔術師と予言者は身体の左側から力を得ました。父性文化では力は身体の右側に繋がっています。
より古代の母権社会の文明では、『左により高い価値があり、母性との内なる繋がりがある』と考えられていたようです。母権制から父権制に移行するときに、数々の象徴は故意に逆転したのでしょうか?」・・・
そして著者は、自分の身体を十分に理解し、使いこなせるように、普段使わない側(大概は左側)を使ってみましょうと問いかけます。エクササイズとして紹介されたのは、左足から踏み出しwalkingすること、そして、左手で絵や文字を描くことです。
皆それぞれ、一枚の紙を半分に折り、右手と左手同時に、絵や文字、頭に思い浮かんだアイデアを描いていきました。利き手ではない手で描くことは想像以上に難しいものの、「上手に描こう」という意識が消えるためか、むしろ童心に還って自由になることができました。
本の「ただ目の前の真っ白な紙を埋めることに没頭しなさい」という言葉そのままに、気の向くままにいろいろなことを描くうちに、驚くほど無我夢中になっている自分達がいました。そして、描いたものをお互いに見せ合ううちに、自分や互いの知らない面を発見出来たような気がしました。
こうしたエクササイズを経て、旋回の意味が印象的な表現で語られていきます。
「旋回はしばしば内耳に強い不快さをもたらし、吐き気やめまいを惹き起こします。これは身体の防御反応の一つです。辛い時は回るのを諦めて止まっても良いですし、障害と限界を超えるために挑戦し回り続けても良いでしょう。大切なことは、この障害を否定的に捉えないようにすることです。なぜならそれは”知への道”なのです。引力に任せて自分が落ちていくのに委ねることを、躊躇しないで下さい」・・・。
Grandmother’s Secretsを読み解く読書会も、年明けの1/21, 2/25日曜日の2回で、いよいよ完訳します。
そして今日は、次の本の提案をさせて頂きました。コロンビア出身でアメリカで活動する美しいベリーダンサーであり、多くの著書を持つMaria Strovaが書いた、”Salome -The myth, the Dance of the Seven Veils-“”です。
この本は以前ノーラさんにプレゼントとして戴いたもので、次の本の有力候補でした。オスカー・ワイルド原作の戯曲で描かれるSalomeの妖しい魅力、そして先日のRuhaniの年末ガーラにおけるノーラさんの荘厳なSeven Veilsを観て、やはり次の本はSeven Veilsしかないと思い至りました。
前置きに「サロメは1人の女性ではない。そこには無数の女性像がある」とあるように、この本では、ギリシャ神話から今日に至るまで、Seven Veilsの物語を題材にした多くの演劇作品が紹介されます。耽美的な図版も豊富で、女性性を刺激されることでしょう。
悪女とも聖女ともいわれるサロメの物語を通じて、参加者一人一人が、未知なる自分を発見する旅に出られたら素敵ですね!
後記 by Zelal
更新日:2018.01.19 Friday