Reading Circle vol.22 -読書会レポート-
10月15日の日曜の昼下がり、ルハニのスタジオにて第22回の リーディング・サークルが行われました。この日からいよいよ最終章の第4章に入り、 ベリーダンスのさまざまなバリエーションや由来について学んでいきます。 第1節のFloor Danceは、「もし自身を高めたいのなら、 大地へ降りていくことも学ばなくてはなりません」という書き出しから始まります。
「女性と大地との絆が最も強く表現されるのは、このフロアダンスにおいてです。 女性は大地に座ることで、大地を所有し、あるいは所有され、 自分が力を引き出している大地から、王位を授けられます。 身体を低くするとき、母なる力に寄り添う女王のように威厳をもちましょう。 自分を大地に根付かせ、全身に力をゆき渡らせましょう。 女性らしいアラブの祈りがあります。『神に誉れあれ!私の手は空に届かないので、大地に口づけします』」。
読み終えてから、Omar Faruk Tekbilekの1曲、Mystical Gardenとともに、 フロアダンスのベースとなるエクササイズを、ノーラさんのリードで行っていきました。
「床に横たわりましょう・・・母の胸に抱かれた子供のように、大地の一部となります。
エネルギーを大地から授かる様子を瞑想し、立ち上がって天に手を伸ばし、 再び横たわる・・・・そのエクササイズを終えた後、驚くほど身体が軽くなり、 参加者は皆、これまでにない幸福感を味わいました。
Stick Danceでは、アサヤを使いながら、中東の女性たちがアサヤを 男性のパートナーに見立てて踊って来たということを学びました。 彼女達は、男性を操るように戯れ踊ることで、男性性の特徴である 「力」「強さ」を手に入れ、自身をエンパワメントしていったのだといいます。 続くVeil danceの一節は、ノーラさんをベールダンスを好きに させてくれたという、とても美しいくだりでした。
「ベールダンスは、狭間の場所、つまり人生と呼ばれる生と死の間の時間を 踊るダンスです。ベールによって、女性は生命の永遠の輪廻を踊ります。 子供がいなくても、内なる鼓動から生まれる生命の覚醒を、 愛することの高揚を超えたエロスを踊ります。 姿を現したり消えたり、誘惑したり逃げたりすることによって・・・。 女性は外見から自分を解放し、自然に身を任せ、Unity、統合された世界に入ります。 それがエロスの神秘なのです」。
第1章における著者の1960年代のイラクでの暮らし、 第2章の古代母権社会とフェミニズムの歴史、 第3章における各ムーブメントの意味を学んできて、 ようやく第4章のベリーダンスのバリエーションに入るまで、 それはそれは長い道のりでした。 でも読む前よりも明らかに参加者一人一人の思考は深まり、 「自分がなぜ踊るのか」の意味が見いだせたように感じます。
次回は第23回11/19(日)12-15時です。 テーマは、Whirling Dance(旋回舞踊)です。 ちょうど先日Ruhaniでは、来日していたトルコの旋回アーティスト・ Sercan Celikのワークショップが行われたばかり。 あの感動をノーラさんがリーディング・サークルでシェアして下さいます。 今回はスペシャル企画として、スーフィズムや13世紀の偉大なる詩人・ Mevlana Celaleddin Rumiの教えや、トルコのコンヤで行われる スーフィーの儀式を紹介した、優れた英語のドキュメンタリーも上映します。 以前訳した「香りのマカーム」も、より深められると思います。単発での参加も大歓迎です。 翻訳準備はしなくても大丈夫ですので、ぜひ旋回の仕方と、歴史的背景を一緒に学びましょう! 次回の読書会の情報はこちらReading Circle -読書会- vol.23
2017.10.15後記 Zelal
更新日:2017.10.30 Monday